元旦、元日、お正月の違いと宮中祭祀「四方拝」

あけましておめでとうございます。
2018年が、みなさまにとってますます飛躍の1年になりますように。

もういくつ寝るとお正月~♪と、子供の頃はお正月を待ちわびましたよね。
親戚が集まったり、お年玉をもらったり楽しみだったお正月ですが
お正月って、いつまでか知ってますか?
また「元旦」と「元日」って、どう違うの?元日の宮中祭祀って?など、
お正月についてのよもやま話を。

正月
正月は、1月1日から3日までの三が日を指すと思っている方もいらっしゃいますが
本来、正月は1月の別称であり、お正月は1月1日~31日までの1月中です。
三が日は、正式には「正月三が日」と言います。
ですが近年では、三が日、松の内を正月とする節や、20日までとするなど、地域によってバラバラなようです。
確かに、忙しい現代人は1月末まで「お正月気分」では過ごせないですね。

元日
元日は、1月1日のことです。
明治~昭和前期頃までは、宮中行事である四方拝(1月1日に天皇が行われる祭祀)にちなみ、
四方節(しほうせつ)と呼ばれて祝祭日の中の四大節(紀元節、四方節、天長節、明治節)の
一つとされていました。
その後、年の初めを祝う日として、祝日に制定されました。

元旦
では元旦は?
元旦の「元」は、はじまりという意味があります。
「旦」は、太陽が地平線上に現れる時。よあけ。あさ。早朝。です。
「旦」は「日」の下に「一」を書きますが、地平線(「一」)から、太陽が出る様子を表しています。
なので、1月1日の朝、午前中を指すと言われています。

四方拝(しほうはい)とは
平安初期に、宮中で始まったとされる祭祀。
1月1日(元日)の朝5時30分に天皇が、皇居の宮中三殿の西側にある神嘉殿の南側の庭に
設けられた仮屋の中に入り、伊勢神宮の皇大神宮・豊受大神宮の両宮に向かって拝礼した後、
四方の諸神祇を拝する。
伊勢神宮、天神地祇、神武天皇陵・先帝三代の各山陵、武蔵国一宮(氷川神社)、
山城国一宮(賀茂別雷神社と賀茂御祖神社)、石清水八幡宮、熱田神宮、常陸国一宮(鹿島神宮)
下総国一宮(香取神宮)です。
宮中祭祀の中でも重要な祭祀で、天皇自らが行い、また天皇が何かしらの事情で行えない際も
代拝(代理人が変わって祭祀を行う)を行わないのが慣例です。
四方拝は、新しい年の初めに国民の幸せを願う祭祀ですが、とても感動する内容です。
ご興味がある方は、調べてみてみてはいかがでしょう?

♡くれや萌絵